犬の噛みつき事故が過去最高に 問われる飼い主の責任


 米国では、2013年に犬に噛まれたけがによる保険料請求の件数が過去最高の1万7359件となり、03年以降最多となったことが分かった。中でもニューヨーク州では、1件当たりの治療費が全国でもっとも高いことも明らかになった。
 米損保情報調査研究所が22日発表した調査結果によれば、犬に噛まれた傷の治療で支払われた保険料の平均は全国で2万7862ドルだったのに対し、ニューヨーク州では4万3122ドルだった。
 ペットの法律上のトラブルを専門とする弁護士によれば、「ほとんどの場合は犬が鎖につながれていない時に起きるため、責任は飼い主にあることが多い」という。そのため、こうした事故を避けるために、犬を飼っている人に対し、綱引きなどの乱暴な遊びを避け、ボールを投げて取ってこさせるなどして犬を運動させることを薦めている。
 また子どもを持つ親には、動物が物を食べている時や眠っている時には邪魔をしないように子どもに教えたり、小さい子どもと動物が一緒にいる場合は、大人が目の届く場所にいるように気を付けるよう忠告している。
 また米郵便公社によれば、13年の1年間で犬に襲われた職員の数は全国で5581人に上った。担当者によれば、「飼い主は、自分の犬は人を噛まないと思いこんでいることが多い」という。