「ニューヨーカーは早歩き」という定説があるが、運動量に関してはまだまだ十分とは言えないのか―。米国スポーツ医学会が発表した2014年の主要都市別米フィットネス指数によると、ニューヨーク市は全米主要50都市のうち24位という結果だった。
フィットネス指数はポイント制で、最高点が100ポイント。1位に輝いた首都ワシントンD.C.が77.3ポイントだったのに対し、ニューヨーク市は51.5ポイントに留まった。一方、最下位はテネシー州メンフィス市で、わずか24.8ポイントだった。
これについて同学会は、ニューヨーク市民は公園や遊び場、レクリエーションセンターをより有効的に活用することで、これを解消できるのではないかと提言している。また、同市では冠動脈疾患や糖尿病を抱える市民の割合が高いことも判明。野菜の摂取量を増やし、積極的に有酸素運動を行うことが望ましい、とのこと。
一方、評価された点もある。ファーマーズマーケットや犬を遊ばせることのできるドッグパークがたくさんあること、公共交通機関の充実、自転車・徒歩などが大多数の市民の通勤・通学手段であること—などがポイント獲得につながった。
ニューヨーク市在住のある女性栄養士は、今回のランキング結果に驚きを隠せない。同氏は地元紙ニューヨーク・ポストに対し、「何でも揃っている街だから、もっと上位だと思っていた。気候も穏やかで過ごしやすいこれからの季節こそ、市民はもっと積極的に運動するべき。タクシーではなく徒歩や自転車にし、エスカレーターではなく階段を利用するなどの工夫が必要」とコメントしている。