JAA 日本人墓地で恒例の墓参会 メモリアル・デーに


 若葉からもれる太陽に真夏を感じる5月26日のメモリアル・デーに、クイーンズ地区マウント・オリヴェット墓地内日本人墓地で、日系人会(JAA)恒例の墓参会が開催された。
 ニューヨーク育英学園の児童が作成した日米の国旗が先達の墓前に飾られた墓地で、大正3年(1914年)建立の日本人墓地の石碑の前で、JAAの竹田勝男副会長の司会で、アール池田ニューヨーク仏教会住職の読経が流れる中、参列者全員による献花が行なわれた。
 献花の後、池田住職、日米教会高橋和寿牧師のサービス、草賀純男在ニューヨーク総領事が先駆者への慰霊と感謝の言葉を捧げた。また佐藤元広ニューヨーク日本商工会議所副会頭は「日本クラブの創設者である高峰譲吉博士や日系人会創設者の高見豊彦先生が協力して紐育日本人会を創設、サクラの木を米国に寄贈したりと日米親善に努めてきた先駆者がいて今の私たちがいるのだ」と話した。
 藤永福子ニューヨーク日本人学校校長は1979年から日本人学校はこの墓参会に参列、「きょうは〝千の風にのって〟の歌詞にあった墓参会だ」と話した。
 ニューヨーク育英学園の岡本徹園長は、「日本人が信頼されているのは先人の生き方が米国人の中に〝日本人は正直だ〟との意識を持たせたからだと思うので、汚さないように、これからも引き継いでいきましょう」と話した。
 最後に、竹田副会長は、「このメモリアル・デーに先駆者や第2次世界大戦で戦死した先輩たちの冥福と先達が心を砕き築いたアメリカにおける日本人社会と日米親善を引き継いでいきましょう」とあいさつし、閉会した。
 同会には、第2次世界大戦で参戦した、カズ・ヤマグチさん(MIS部隊)、ベトナム戦争に参戦したスタン・カンザキさんをはじめ、約150人が参列した。
 ことしも、日系人、仏教会、日米合同教会、在ニューヨーク日本国総領事館、日本クラブ、ニューヨーク日本商工会議所、日系ライオンズ・クラブから花輪が供えられた。