NJ州の医療費、さらに上昇 全米でもトップレベル

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 米連邦政府がこのほど公表した2012年度の全国医療費データによると、ニュージャージー州の医療費が、前年度よりさらに上昇していることが分かった。その一方で、各病院に対するメディケアからの支払額はほぼ横ばいであった。
 同州では、例えばもっとも一般的な治療である膝と腰の関節置換手術では、12年度の平均治療費は前年度より3%増の6万8668ドルであったが、メディケアの支払額は平均1万3235ドルで、前年度からわずか0.2%の上昇とほぼ据え置きの状態であった。
 メディケアからの支払い額は、各病院の属する地域や低所得家庭の患者数などに基づき、一定の方式で算出されるため、請求額に左右されることはない。このため、同州では請求額とメディケア支払額の差が大きいことが問題となっている。
 なお、同州は昨年度、全米で2番目に医療費が高い州であった。さらにベイヨン市のベイヨン・メディカル・センターは昨年に引き続き、州内だけでなく全米レベルでも、もっとも高額な医療費を請求している病院のひとつであることも判明した。
 同院は、一般的な10項目の治療に対する請求額のうち、9項目が州内で最高額であった。例えば腎不全の治療費は10万6533ドルで、これは州の平均治療費より78.8%も高いことになる。