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2014.06.16 NEWS

より効力あるキャンパス治安維持法 NY州議会で可決

 ニューヨーク州上院議会は11日、州内にある大学のキャンパス内で行方不明者が出たり暴力行為が発生した際には、発生から24時間以内に警察へその旨を届け出ることを義務付ける法案を可決した。同法案は先月すでに下院で承認されている。
 1998年、当時ニューヨーク州立大オールバニ校に通っていたスザンヌ・ライアルさんが行方不明となった。これを受け、翌99年には「キャンパス治安維持法」が成立したが、同法は行方不明者や暴力行為に関し、警察に届け出る計画を立てることを義務付けただけのもので、実際に届け出ることを義務付けるものではなかった。
 ライアルさんの両親は、同法案の可決を受け「やっとここまで来た。最初から届け出を義務化すべきだった」と複雑な思いを語った。当初、ライアルさんが行方不明になってから3日経過するまで、州警察は捜査に乗り出さなかったという。その間、同大学の大学警察がキャンパス内をパトロールするなどしていた。
 「大学が独自に捜査していたため、警察が動き出すまでに時間がかかった。それまで、誰も娘が行方不明になったことすら知らなかった」と父親のダグさんは当時の状況を語った。
 法案を提出した共和党上院議員のキャサリン・マーキオニー氏は、同法案が強姦などの暴力行為も対象とすることを受け、キャンパス内で性的暴力の被害に遭った場合に、被害者本人に警察に届け出るかどうかの判断を委ねる連邦法と矛盾しない点を強調した。
 また、米教育省よりニューヨーク州内にあるサラ・ローレンス大学、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校、ボウバードアンドウィリアムスカレッジ、ニューヨーク市立大学ハンター校の4校で性的暴行などの事件に同法案に沿った対応が行われているか調査することとなった。

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