ニューヨーク育英学園全日制部門小学部の3・4年生が、5月28日から2泊3日の宿泊学習に出かけ、海岸の生物にふれあうなどし、生命の繋がりや尊さなどを学んだ。
学習場所はニュージャージー州最南端のケープメイ近くの内海の海岸。ここは、5・6月に日本では天然記念物に指定されているカブトガニが大西洋中から産卵に訪れることで有名。また、米国の国鳥である白頭鷲も、この近辺に多く生息している自然豊かな場所だ。
初日は日没後、海岸の生物の観察をし、産卵後のカブトガニの様子や砂の中に産み付けられた卵を実際に手にとって見るなど、貴重な体験をした。
2日目は、スクールバンと共にカーフェリーで日本の野菜を有機農法で育てている、デラウェア州の「スズキファーム」を訪れた。オーナーの鈴木ケン氏から有機農法に使う虫除けの話、作物の選び方、土作りなどについての話を聞いた後、畑で実際に大根を引き抜くなどの収穫体験をした。
これらの体験を通して、ふだん何気なく食べている野菜は、さまざまな工夫や努力の元、育てられていることを学んだ。
サンセットビーチを訪れた際、1926年に事故で浅瀬の海岸に沈没した「アトランティス号」を間近で見学。また、その横を優雅に泳ぐ数頭のイルカの姿を見た子どもたちは、「海で泳ぐ姿を初めて見た」「思ったより大きくてびっくりした」と感嘆の声を上げた。
最終日は、再度海岸を訪れ、カブトガニや渡り鳥の観察をし、帰路へ向かった。
子どもたちはこの3日間の宿泊学習を通して、自然の雄大さを深く学ぶことができた。