歌舞伎の魅力ってなぁに? 米教授による特別レクチャー
この夏リンカーンセンター・フェスティバルにて3度目の登場となり、現在好評公演中の「平成中村座」に合わせ、国際交流基金(The Japan Foundation)ニューヨーク日本文化センターと日本クラブが共同で2日、ニューヨーク市立大学ブルックリン大学院の名誉教授で、演劇学専攻のサミュエル・ L・ライター氏を講師に招き、「KABUKI: WHAT’S IT ALL ABOUT?」と題したレクチャーを日本クラブで開催した。内容は400年以上続く伝統芸能・歌舞伎の起源や歴史、演技演出様式など、歌舞伎鑑賞に役立つ基礎知識を写真と共に分かりやすく解説するというもの。
同氏は、80点近い数の写真に合わせて、歌舞伎に由来する日本語表現やフレーズをユーモアを交えて紹介。歌舞伎の世界では女形と男役では化粧の違いがあり、その種類も多数あることなどを細かく説明した。
そして親しみやすい同教授の人柄も参加者をさらに魅了し、終始笑いの絶えない講演会となった。質疑応答の際には数々の質問が投げ掛けられ、終了時間を延長しての盛況ぶり。米国人の歌舞伎に対する興味や関心の高さがうかがえた。
また同氏は、歌舞伎を含む日本演劇のほか、ブロードウェーやシェイクスピアに関する著書を多数出版しているため、さまざまな視点から歌舞伎を捉えていることが見受けられた。