市内で沿岸安全の対策強化 2歳児の溺死事故受け

 ブルックリン区プロスペクトパーク地区で5日、女児が溺死した事故を受け、ニューヨーク市では水辺の安全性を向上させるため、地元レベルでの取り組みが進められている。
 同区長のエリック・アダムス氏は、同区グランド・アーミー・プラザで7日、溺死した当時2歳だったルーショナ・カーボノバちゃんの家族と共に会見を開き、水難事故を減少させることを念頭に置いた教育を解決策として推進していくことを明言した。
 同区では、指導者らが湖岸や沿岸地域に赴き、安全のための助言や各所での規則について教育を行う。市公園局は、市内5区のプールで、年間を通し全ての年齢層が参加できる無料水泳教室を開催。また、非営利団体スイム・ストロング・ファンデーションは寄付金を集め、低所得世帯に水泳教室の奨学金を支給するなどの安全対策を講じている。
 市では、6月19日にコニーアイランドで29歳の男性が、20日にブロンクス区で10代の2人が、26日にはウィリアムズバーグ橋付近で21歳の男性が溺死している。市保健精神衛生局の記録によると、2012年に17人が水難事故で死亡しているが、11年の25人と比較すると減少している。同市では、監視員がいる特定の公共のビーチまたはプールでの水泳は許可されているが、公園内の湖など、その他の場所で泳ぐことは禁止されている。