地獄の様な職場環境 中東女性がセクハラで上司を提訴

 大手国際ビジネスコンサルタント会社のアルバレス&マーサルに勤務していたメイサ・アブデル・ラゼクさん(30歳)が23日、自身の上司らをセクハラ容疑でマンハッタン区連邦裁判所に提訴した。
 ニュージャージーに住むシングルマザーのラゼクさんは、同社の業務執行取締役ポール・アバサノ被告やその他の上司から、「攻撃的で下品で差別的なセクハラ発言を絶え間なく受け、敵意に満ちた環境の中で何年間も耐えながら勤務することを強いられた」として、損害賠償金を求める訴えを起こしている。
 訴状によるとアバサノ被告は、黒人男性との混血の息子がいる原告を「ニガ―ラバー」と呼び、「君の体はコカコーラのボトルみたいだ」「君は中東人だが、ブラジル人と呼ぶことにする。僕がテロリストのいる国の人間を好きだと思われたくないから」など侮辱的な発言を浴びせたという。
 また、被告はラグザさんをカップルマッサージに誘ったり、髪の臭いを嗅いだり、肩を撫でるなどの身体的なセクハラも行っていた疑いがある。
 このセクハラ行為はことし1月にラゼクさんの誕生会を祝うランチで、しつこく誘ってくる同被告に対してラゼグさんが拒絶するような発言をして以来始まったという。
 過去に2度の癌を患ったラゼクさんは、セクハラ行為が始まった数カ月後に体調を崩し、セクハラに対する不安が起因とされる血液と心臓の疾患の診断を医師から受けていた。賠償金額については明らかにされていない。