27日のニューヨークポスト紙によると、2001年に起きた米中枢同時テロで崩壊した旧国際貿易ビル(WTC)で救助活動にあたっていた人のうち、2500人以上が癌を発症し、補償を求めているという。
マウント・サイナイ病院のWTCヘルス・プログラムで経過観察を続けている警官、建設作業員、清掃作業員、そのほかの市職員やボランティア3万7000人のうち、癌を発症した患者は昨年1140人 だったが、最新の統計では1665人となっている。
この数字には、独自のWTCヘルス・プログラムをもつ市消防局(FDNY)は入っていないため、消防士および救急救命士の癌患者863人を含めると、全体で2518人にも上る。
当時FDNYの消防隊長を務めていた男性(63歳)は、事故当日から数カ月間グランドゼロで作業を続け、その後に肺疾患と手術不可能な膵臓癌に侵されたが、この男性は、連邦9・11犠牲者補償基金(VCF)から最近150万ドルを受け取ったという。
元隊長の男性は「私のように、一刻も早く対処されるよう願っている。我々には時間の余裕はないのだから」と語っている。