食品の衛生管理が不十分であるとして昨年、ニューヨーク市衛生管理局から一次閉鎖処分を命じられていたロウワーイーストにある人気中華料理店「ミッション・チャイニーズ・フード」の経営者グループが先月、同店の家主を告訴した。
ローカル・ニュースサイトのDNAインフォが伝えたところによると、同店の名物シェフであるダニー・ボーウィン氏をはじめとする経営者らは、家主のアブラハム・ノイ氏に賠償金50万ドルを請求しているという。
ニューヨーク州地方裁判所に提出された訴状によると、同氏は市の定める衛生管理基準に満たないスペースをテナントに貸し出した上、ねずみの大量発生などの問題が明らかになったあとも何の措置も講じなかったという。
また同訴状には「大量のねずみの死骸が汚水に浮かんでいた」などの非常に写実的な情景も描写されているほか、ねずみ駆除業者による「健康被害を与えるリスクが極めて高い環境」という証言も記載されている。また、店の一次閉鎖による金銭的被害に加え重大な風評被害を被ったとしている。
同店の経営者グループは、未だに賃貸契約を解消できていないばかりか、ノイ氏に追加料金の支払を請求されているという。
同経営者グループは、裁判と平行して期間限定の臨時店舗を数店営業しており、つい先日もマンハッタン区のサンドイッチ専門店「マイルエンド」に臨時店舗を設けた。