グランドセントラル駅を所有する投資会社アージェント・ベンチャーズ(AB)社は6日、市計画公聴会で市が支援する同駅隣の65階建てオフィスタワー建設計画に反対する証言を行った。
AB社の子会社ミッドタウン・トラッケージ・ベンチャーズの代理人弁護士は、SLグリーン・リアルティー・コープが、東42丁目と43丁目のバンダービルト1番地に160万平方フィート(約14万8600平方メートル)のオフィスビルを建設するという計画は「根本的、致命的な問題がある」と証言した。
同ビルの建設は、大規模なミッドタウンイースト再開発計画の第一段階として、マイケル・ブルームバーグ前市長が推し進めていたもの。2013年末に議会や地域団体の反対に合い暗礁に乗り上げていたが、ビル・デ・ブラシオ現市長が復活させた。
AB社代表アンドリュー・ペンソン氏は当時、市が空中権価格を安価に設定することを根拠に同ビルの建設に反対していたが、今回も同じ理由で反対。同氏によると、「新たに高層ビルを建設する際に必要となる空中権が市の定めた低価格で販売されると、同駅が空中権を販売する際の妨げとなる」と主張している。
市都市計画課広報官は、「同ビルの建設はAB社の空中権販売を妨げるどころか拡大が望めるものだ」と述べている。