オンライン上での決済システムおよびデジタル通貨である「ビットコイン」のマンハッタン区では初となるATMが21日、ウエストビレッジに登場した。
ATMならぬBTM(ビットコイン・テラー・マシン)を導入したのは、クリストファー通りで英国のアクセサリーなどを輸入・販売するブティック「Flat128」。BTMは、ビットコイン・ベンチャーのラマソー社製で、導入費用は6500ドルだという。
ニューヨーク・ポスト紙によると、ブルックリン区でマーケティング会社を運営する26歳の男性がこのBTMを初めて使用し、「どうやって機能するのか試してみたかった。20ドルを換えてみたが、簡単にできた」と語った。
現在は、現金からビットコインへの交換は可能だが、現金化することはできない。しかし、ラマソー社は新しい換金ソフトウェアを発表する予定で、数カ月の間に現金化が実現する可能性も高いという。
このBTMを管理するPYC社のマット・ラッセル氏は、「取り引き手数料は変動するが、今のところ取り引き金額の10%以下になる予定」と発表している。
今月にブルックリン区ウイリアムスバーグに一足早くお目見えしたコイン・カフェ社によるBTMでは、取り引き手数料は一律2.95%で運営されている。
ビットコインは、クレジットカードよりも実質手数料が安く、特に海外送金は手数料が安く、早く、また簡単であると、新たな決済システムとしての流通が期待されている。その一方、オンライン賭博や麻薬売買など、新たな犯罪の巣窟になりかねないとの懸念もある。