地下鉄の騒音はニューヨーカーには慣れたものだが、サウス・ブルックリンの高架線下の店主にとっては頭痛の種となっている。
ブルックリン区グレイブセンドのヒルナ・モーターズのオーナーであるルイス・ゲルマン氏(37)は自分の店の前にある歩道のひび割れ修理のために、2年前に3万ドルを支払ったという。ゲルマン氏は頭上を走るD路線がひび割れの原因だと考え、「ドアが開いていると客の電話の声すら聞こえない」と不満を漏らしている。
しかしゲルマン氏がamニューヨーク紙に提供したMTAから届いた手紙には、原因はD路線の騒音と振動ではなく、トラックや車がゲルマン氏の店の前の歩道に乗り上がっていたため、との検査結果が記載されていた。
MTAの代表者アダム・リスバーグ氏は「MTAは定期的に苦情が発生する場所を訪れて騒音や振動の調査をし、地下鉄の運行に大きな影響が出ないよう対処している」と説明している。
MTAは「コルトン法」により、1994年まで騒音報告を毎年提出していたが、この法律が失効されて以来、更新されていなかった。27日にゲルマン氏はウィリアム・コルトンニューヨーク州議員と共にコルトン法の復活を求め、記者会見を行なった。コルトン議員が提出したこの法案復活の議案は議会で承認され、現在は知事の最終承認待ちであるという。