ニューヨーク市に住むイスラム教徒のリーダーたちが10日午後、マンハッタン区グリニッジビレッジにあるジャドソン・メモリアル教会の前で集会を開き、イスラム教スンニ派過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が行っている残虐行為について、これを非難する声明を発表した。同集会はISISに対し、米国がどのような措置を講じるかについて、バラク・オバマ大統領が演説を行った数時間前に開かれた。
スンニ派とシーア派のリーダーは、イラクで繰り広げられている同グループによる目に余る暴力行為について非難し、「イスラム教は凶暴な宗教ではない」と主張した。フラッシング異教徒間評議会の役員アデム・キャロル氏は、「我々も、ほかのニューヨーク市民と同じように自国の安全保障について懸念しているし、ISISが宗教という名のもとに誤った認識をもち、行っている行為について同様に嫌悪している」と、同市に暮らすイスラム教徒の心情を訴えた。
イスラム公務委員会のダリア・マハムード氏は、「紛争のときには皆が共に立ち上がり、テロリストの活動を阻止する立場にある大統領を支えるべきだ」と団結を喚起した。多くのリーダーは、同市の反イスラム市民による強い敵対感情に懸念を示し、平和への唯一の方法は会話することにあると主張した。