後輪にひかれ女性即死 バスの下に落ちた携帯拾おうと 

 ブルックリン区ベッドフォード・スタイベサントで17日、落とした携帯電話を拾おうとした女性が、降りたばかりのバスにひかれて死亡するという事故が起きた。
 同日午後1時半頃、ニューヨーク州都市交通局(MTA)のB44バスに乗っていた50歳前後と思われる女性が、ハルシー・ストリートとベッドフォード・アベニューの角近くの停留所でバスを降りた際、携帯電話を落とした。バスの下に落ちた携帯電話を拾おうと、女性が手を伸ばしたところバスが発車し、女性はバスの右後輪にひかれ即死した。
 警察によると、女性は身分証明書を所持していなかったため、翌日の時点で身元は明らかにされていない。バス前方にはカメラが設置されていたが、事故のようすは映っておらず、運転席から女性の姿を確認することは不可能だったとみられる。捜査の間、カバーで覆われた女性の遺体は歩道に残され、まわりには100人以上が集まる騒ぎとなった。現時点で、運転手が提訴される可能性はないという。
 市での交通事故撲滅のため、ビル・デ・ブラシオ市長が掲げる「ビジョン・ゼロ」の取り組みにより、歩行者の交通死亡事故は昨年よりわずかに減少したが自転車運転者の死亡事故は増加している。
 今月10日にはクイーンズ区エルムハーストで、女性がバスから降り道路を横切ろうとした際、自身が乗っていたバスにひかれるという事故が起きたばかりだ。