ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は19日、テロの標的としてもっとも狙われやすい同州およびニューヨーク市をテロの脅威から守るため、短期的に数千万ドルを投じて、主要交通機関に配置する保安要員の数を大幅に増員すると発表した。
対象となるのは、ペンシルベニア駅、そのほかのロングアイランド鉄道の駅、市の主要空港などで、制服を着用した州兵、ニューヨーク州都市交通局(MTA)警官、州警察、ニューヨーク・ニュージャージー港湾局(PA)警官、そのほかの機関から保安要員が数カ月にわたり追加配置される。州では既に、PAが運営する交通拠点で警察犬を使った荷物検査、世界貿易センターや橋、トンネル警備の強化、空港での警官の増員などを始めている。
同知事は、バラク・オバマ大統領がイスラム教スンニ派過激組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への空爆範囲拡大を発表して以降、ニュージャージー州のクリス・クリスティー知事と共にメトロポリタンエリアをテロ攻撃から守るための共同計画に取り組んでいるという。
州または市に対する具体的で信ぴょう性のある脅威は現在確認されていないが、米国土安全保障省長官ジェー・ジョンソン氏は先週、イスラム国家が米国への攻撃を望んでいることやアルカイダなどのテロ組織による脅威が継続していることを警告した。