19日、iPhone6を転売目的で購入したとして逮捕された中国人移民の女性フイ・リンさん(51)が、これに対し、ニューヨーク市警察(NYPD)の誤認逮捕だと訴えている。NYPDは、発売前日から店舗付近で警備に当たっていた。
リンさんは発売初日にiPhone6を購入するため、前日から5番街のアップルストア前に並び当日は夫や甥と共に、1台700ドルから800ドルする同機を12台購入した。
リンさんは米紙デイリーニュースのインタビューに対し「購入し、店舗の外へ出たところを見知らぬ男に『一台いくらか』と聞かれ『売るつもりはない』と答えたが、その男はおとり捜査官でいきなり手錠をかけた」と話している。
その後調書を取るため連行され、取り調べの後に出廷命令を受けたが、釈放されるまでの7時間水も与えられず、通訳や持病の薬を要求したが無視されたと主張している。またiPhone12台は証拠品として没収されたが、受領書に10台と記入されており、2台が戻っていないと話した。時給8ドルの縫製工場で働くリンさんは「息子や甥のために買った大切なiPhoneを返してほしい」と訴えている。
これに対しNYPDは、リンさんが2人の男に一台850ドルで転売しようと持ちかけるところを目撃したため、おとり捜査官を使って逮捕したと述べている。
発売当日は、中国人購入者が店の外で購入したばかりのiPhoneを第三者に渡すようすが目撃されており、また転売に中国マフィアが絡んでいるとの予測もある。しかし商品が実際にどこに行き着くのかまではわからず、転売の疑惑は残ったままだ。