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2014.10.16 その他記事

監督の裏の顔:ジョン・ゾーンが愛する レアもの邦画シリーズ

【上映スケジュール&作品紹介】 全作品英語字幕つき

【日時】    10月18日(土)〜2015年2月20日(金)
【場所】    ジャパン・ソサエティー: 333 E 47th St (bet 1st & 2nd Ave)
【料金】    一般:12ドル/会員・シニア・学生:9ドル
*11月15日 『十字路』の上映会のみ 一般:15ドル/会員・シニア・学生:12ドル
*グループ(10人以上)割引あり 詳細は下記メールで問い合わせのこと
【Tel】    212-715-1208
【申込・問い合わせ】register@japansociety.org
【Web】    www.japansociety.org/corporateevents

 

「荒野のダッチワイフ」

Inflatable Sex Doll of the Wastelands © 1967 KOKUEI

10月18日(土)午後7時〜 *上映後にレセプション開催

金持ちの不動産屋ナカ(大久保鷹)は、誘拐された恋人(辰巳典子)の犯人探しのために、殺し屋のショウ(港雄一)を雇った。ところが、誘拐犯が昔ショウが愛した女を殺したコウ(山本昌平)だとわかり、ショウは復讐を果たすことに・・・。現実と妄想が重なり、幻覚の様なサイケデリックな映像満載のカルト映画。ジャズピアニストの山下洋輔氏がサウンドトラックを手がけた。大和屋竺監督は、『ルパン三世シリーズ』や元祖『天才バカボン』などの名作アニメシリーズを手がけた脚本家として知られ、本作が監督2作目。若松孝二氏がプロデューサーを務めた。

 

「十字路」

Crossroads images courtesy of the Kawakita Memorial Film Institute © 1928 Shochiku Co., Ltd.

11月15日(土)午後7時半〜

*義太夫三味線の演奏家田中悠美子氏がライブを行う
江戸で貧しく暮らす姉(千早晶子)と弟(阪東寿之助)。弟は、吉原の娘に恋焦がれたものの冷たくされたのち、目を傷つけられ失明し、姉のところに身を寄せる。弟思いの優しい姉は、そんな弟の面倒をみるがあまりの貧しさに医者を呼ぶお金もない。
当時は珍しいチャンバラ抜きの時代劇。後に『地獄門』(1953年)でカンヌ映画祭グランプリを受賞し、世界的に知られることとなる衣笠貞之助監督が、無声映画時代に制作した、『狂った一頁』に続きドイツ表現主義の影響も深く感じられる前衛作品2作目。ヨーロッパで一番最初に劇場公開を果たした日本映画としても映画史に刻まれている。

 

「(本)噂のストリッパー」

© 1982 NIKKATSU Corporation

12月11日(木)午後7時〜

踊り子グロリア(岡本かおり)に惚れた青年、洋一(宮脇康介)は彼女を一目見ようと日々劇場に通い詰める。何とか彼女の気を引こうとしながら毎日を過ごしているが、バイトの配達先のアパートに住む若い女に誘われ、いつしか体を重ねる。『家族ゲーム』で一躍知られることとなった森田芳光による日活ロマンポルノ監督時代の作品。ロマンポルノと青春映画が融合し、奇抜な映像感覚と独特なブラック・ユーモア溢れる本作品には、森田作品の特徴がすでに強く表れている。※18歳以上のみ入場可

 

「マタンゴ」

Matango © 1963 Toho Co., Ltd. All Rights Reserved.

1月23日(金)午後7時〜

高度成長期の日本。嵐に巻き込まれ、不気味な無人島に漂着したエリート男女組7人。食料と水を探しに島を歩き、見つけたのは朽ち果てた難波船。果たして7人は無事東京へ戻れるのか。
原作はウィリアム・ホープ・ホジスンの短編『闇の声』。キノコに纏わるアイデアを活かし、エンターテイメント性溢れながらも、社会派的な切り口を加えたカルト映画。『ゴジラ』で知られる本多猪四郎監督と特撮担当の円谷英二監督の名コンビによる作品。

 

大島渚監督「私のベレット」と手塚治虫監督実験映画8本

It's Me Here, Bellett © 1964 Directors Guild of Japan

2月20日(金)午後7時〜

◎USプレミア/「私のべレット」

テレビ用に制作したオムニバス短編映画。監督協会のプロデュースということもあり、関わったスタッフの名前は輝かしく、脚本監修・小津安二郎氏を始め、山本嘉次郎氏、五所平之助氏、野村芳太郎氏などの監督が名を連ねる。サウンドトラックは『明日があるさ』や『上を向いて歩こう』の作曲家として知られるジャズ音楽家・中村八大氏が担当。
60年代に売り出された小型乗用車「いすゞべレット」のプロモーション映画として制作された本作は、すべてに「いすゞべレット」が登場し、色鮮やかでそれぞれ違うムードを漂わせたエンターテインメント性の高い作品ばかり。日本でもなかなか観ることができない本作は今回米国初上映となり、必見だ。

◎手塚治虫の実験映画8本

「鉄腕アトム」や「リボンの騎士」などの生みの親である巨匠手塚治虫氏が、アニメーションの表現の可能性を追求するため、自費で作った実験映画作品群から8本を上映。
「おす」
暗闇のなか、クールな雄猫がガールフレンドと楽しい時間を過ごすために、人間の男に邪魔するなと訴えかける。ダークで皮肉な展開は大人向け。
「めもりい」
記憶とはおかしなものである。そんなこと思わずにはいられない写真などのマルチメディアをふんだんに活かした短編。
「人魚」
一人の少年が助けた魚が人魚に変身。想像力を潰さないよう社会に訴えかける心のこもった優しい作品。
「しずく」
海で遭難中の男。船の帆に一滴のしずくを見つけるがなかなか口に入ってくれない!面白無声ギャグコメディー。
「創世記」
ジョン・ヒューストン監督の巨額をかけた超大作『創世記』を、全くお金を掛けずにつくり、茶化したパロディー。
「プッシュ」
何でも自動販売機で新品を買えてしまう世界に住む男。やがて神様に会いに行き、新品の地球をねだるが…。
「村正」
わら人形に刺さっていた妖剣を手に入れた武士は、他のわら人形を次々と斬っていく。しかし、切った人形は何故か人間に変わってしまう。テーマは反核の作品。
「自画像」
手塚監督最後の実験アニメ。自らの顔がスロットマシーンの様にどんどんと変わっていく。

Male by Osamu Tezuka © Tezuka Productions

Memory by Osamu Tezuka © Tezuka Productions

Dropby Osamu Tezuka © Tezuka Productions

Self-Portrait by Osamu Tezuka © Tezuka Productions

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