発展するダウンタウンブルックリン 住民が流入し、夜も賑やかに

 ブルックリン区の北西部に位置するダウンタウンブルックリンが、急速に変貌を遂げている。長年オフィス街と小売店が並ぶのみであった同地域に、近年アパートやコンドが次々と新築され、不動産市場が活気づくと共に飲食店などが増えつつある。
 都市計画の非営利団体ダウンタウンブルックリン・パートナーシップの責任者アラン・ワシントン氏によると、「同地域は2004年の再区画後、急速に不動産開発が活発になった」という。これまでに住居5000戸が新築され、1万2500戸が建築中、さらに8000戸が数年以内に着工予定だという。また観光客の増加に伴い6軒のホテルも開業した。
 開発業者はハイライズのコンドを新築するだけでなく、由緒あるブラウンストーンのタウンハウスを改築したり、モダンな低層コンドを建て、若者や家族連れにとって魅力ある街づくりを進めている。
 不動産価格は、現在1ベッドルームのコープが55万ドルから70万ドル、2ベッドルームは70万ドルから90万ドルとされている。
 さらに同地域には、ロングアイランドカレッジや新設のポリテクニック・インスティチュート・ニューヨークユニバーシティといった数々の学校があるほか、コンサートホールのルーレットやブルックリン音楽学院のような文化施設もある。
 またレストランや小売店が増えつつあることから、昼間はオフィスワーカーや学生、観光客で賑わう同地域が、夜は住民が出かける場となり、昼夜を問わず人が行き交う町へ変化している。
 一方、ワシントン氏によると「同地域を単なるオフィス街、あるいは治安の良くない町だというイメージを未だに抱いている人が少なくない」また、「多くの人が住む安全な町だとアピールしたい」と説明している。