作品は人の目に触れなければ、意味がない 漫画家、武田秀雄氏
ロンドンの大英博物館で個展を開いた世界初の漫画家、武田秀雄氏。架空の世界観光旅行のポスターシリーズ「World Night Tours」は、思わずクスッと笑ってしまうユーモアと毒舌が満載だ。
武田氏は、1948年生まれ。多摩美術大学を卒業後、国外でも広く活躍している日本在住のアーティストだ。武田氏は「常に世界に向けて、作品を描いている」「作品は人の目に触れなければ、意味がない。人に見てもらうために描いている」と語る。終始、ジョークを交えながら、おもしろおかしく話をする姿は作品を象徴しているようだ。
「Worldー」の前書きは、「弊社では、旅に飽きた方、旅に不満をお持ちの方に『異国とは何か』を探しながら世界各地の本当の姿を、独自のプランでご案内いたします。」と始まり、作品とその作品にまつわる格言的な言葉や年号が綴られている。
武田氏の作品は現在、ニューヨークのRONIN GALLERYにて来月8日まで観賞できる。「Worldー」の他、特に海外での評価が高いという源平を鮮やかに描いた「源平」シリーズ、侍がサーフィンをしている「侍サーファー」など多数。
在廊していた武田氏に、NYへの思いを聞くと「いずれは、ニューヨーカーになる。そのために、色んなものを犠牲にして今まで絵を描いてきた。ここで作品を発表することは、世界中の人達に見てもらえるということ。このような場所は世界中探しても、ここ以外にはない」と笑顔で語った。武田秀雄ウェブサイト:www.hideotakeda.com