ニューヨーク市で初となる、身元不明の遺体と行方不明者の家族をつなぐイベント「ミッシング・パーソンズ・デー」が8日、マンハッタン区にある市検視局のハーシュビルで開催された。
同局がニューヨーク市警察(NYPD)失踪者捜索班、市保健精神衛生局、行方不明者および搾取された子供たちのセンターの協力を得て主催した同イベントは、歯科記録から入手したDNAやその他の証拠を用い、身内が行方不明となっている家族に解決の糸口を与え、身元不明の遺体の引き取り手を探すもの。
同局は、公共墓地として使用されている、ブロンクス区の沖合にある小さな島ハートアイランドに、1200体以上の身元不明の遺体を埋葬しているが、およそ5年前から、引き取り手のない遺体の身元を確認するため、高度な技術を用いて識別情報の収集を始めた。
同イベントでは、身内が行方不明になった家族らに、歯ブラシやかみそりなど、行方不明者のDNAが含まれる品を提出するように呼びかけ、身元不明の遺体のDNAと合致するかどうかを確認する。同州オールバニ市や、その他の都市で実施された同様のイベントは、成功を収めている。同局の広報担当官ジュリー・ボルサー氏は、「我々の主な目的は、この問題についての関心を高めることだ」と語った。