同性婚の挙式を断り罰金 NY州の農場経営者

Rainbow flag breeze by Benson Kua/CC BY-SA

 ニューヨーク州北部で農場を経営する夫婦が、同性婚の挙式予約を断ったため州政府から高額の罰金を支払うよう命じられた。
 リバティリッジファームの経営者シンシア・ギフォードさん(54)は2012年、メリッサ・アーウィンさんから結婚式の電話予約を受け取った。しかし、メリッサさんが「自分はレズビアンで結婚相手は女性である」と告げたところ、熱心なクリスチャンであるシンシアさんは、宗教上の理由から依頼を“丁重に”断った。ところが、シンシアさんの婚約者ジェニファー・マッカーシーさんがこのやり取りを録音しており、二人は同州の人権部門へ異議申し立てを行った。
 その結果今年8月、ミグダリア・パレス行政法判事は「同ファームはいわば公共施設であり、ギフォード夫婦の行為は差別に当たる」として同州法(婚姻平等法)違反の罰金1万3000ドルと、カップルに精神的苦痛を与えた賠償金として一人1500ドルずつ支払うようシンシアさんとロバートさん夫婦に命じたという。
 同夫婦の弁護士ジェームズ・トレイノー氏はこれに対し「同判決は宗教の自由を保障する憲法に違反する」として、同州上訴部へ控訴手続きを行い罰金の返還を求めている。
 同州では聖職者が同性婚の挙式を拒否することは認められているが、同夫婦は一般人でありこれには当らない。