キャナルStをトラック通行禁止に 交通事故削減目的の法案

 ニューヨーク市の市議会議員マーガレット・チン氏は10日、90歳の中国系女性サウ・イン・リーさんが先月、SUVにひかれて死亡した交通事故現場近くで記者会見を開き、トラックが走行する主要なルートが歩行者およびサイクリスト、また他の車両の安全性にどのように影響を与えるか、市交通局(DOT)に調査を求める法案を作成中であると発表した。
 同エリアでは過去2カ月の間に4人が交通事故で死亡しているが、同氏は、マンハッタン区でもっとも危険な交差点の1つとされるキャナル・ストリートへの大型トラックの進入を禁止することを求めている。
 過去2カ月間に起きた交通事故はいずれもトラックによるものではないが、同ストリートでのトラックの通行を規制することにより、同エリアの交通状況を鎮静することが狙いだという。
 同氏によると、バワリ―およびキャナル・ストリートとマンハッタン・ブリッジが交差する周辺の、ラッシュアワー時の大渋滞はすさまじく、同氏自身も最近、道路を渡ろうとした際、赤信号を無視して走って来た3台のトラックにひかれそうになった経験があるという。
 リーさんを死亡させたSUVのドライバーは、「(リーさんの身体が)小さくて見えなかった」と主張し、何の罪にも問われていない。