ニューヨーク市警察(NYPD)の警官が購入した、ハンバーガーチェーン大手マクドナルドのビッグマックバーガーの中に、ガラスの破片を混入したとし、不当に逮捕されたとして、ニューヨーク市と同警官を訴えていた同社の元従業員が、市と43万7000ドルで和解した。
この事件は、2005年1月深夜、NYPDの警官ジョン・フロリオさんがブロンクス区ガリソン・アベニューのマクドナルドのドライブスルーで購入したビッグマックにガラスの破片が混入されており、同店に勤務していたアルバート・ガルシアさん(当時18)が逮捕されたもの。
ガルシアさんは当初、犯行を認めていたが、後に供述を撤回し裁判となった。同裁判では、フロリオさんの当初の話と警察での取調べの際の供述に食い違いが見つかり、12年にガルシアさんは無罪となった。
その数カ月後、ガルシアさんは市とフロリオさんを相手取り民事裁判所に提訴したが、逮捕の正当性が認められ棄却された。ガルシアさんはその後、控訴したが、州高位裁判所控訴部は今年3月、下級審判決を支持する判決を下していた。それでもガルシアさんは諦めず、上訴裁判所に上訴したところ、訴えが受理されたため、市は和解に踏み切ったものとみられる。
ガルシアさんはこれと並行し、同店舗の経営者も提訴しており、09年に1万5000ドルで和解している。