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2014.11.25 NEWS

ベッドバグが死に至る病気を媒介か

 熱帯医学専門雑誌、The American Journal of Tropical Medicine and Hygiene; AJTMHが発表した新たな調査によると、ベッドバグ(南京虫)がシャーガス病を媒介する可能性があるという。シャーガス病は人獣共通感染症で、主にヒトやイヌ、ネコなどのほ乳類に感染し、発症すると心臓障害や脳脊髄炎などを併発して死に至ることがある。
 シャーガス病は中南米では一般的な死因の1つとされており、これまでは人を吸血するサシガメが媒介するのが通説だった。サシガメはヒトの口の周りを吸血することから、アメリカではキッシング・バグとも呼ばれており、サシガメの人体の吸血時に、それらの糞に含まれる鞭毛虫トリパノソーマ・クルージを媒介すると、傷口などから人体へ入ることがあり感染する。ベッドバグは、このサシガメ類の“親戚”であり、研究者らが懸念を抱いていることから今回の調査へ至ったようだ。ベッドバグがシャーガス病を媒介している証拠はまだ出ておらず、研究段階にある。
 バッドバグは暖かい気温の中でよく発生し、また旅行カバンなどに付着して室内に持ち込まれることが分かっているため、全国害虫防除協会は旅行から帰ってきたら着ていない服も含めてすべてをお湯につけるなどして洗濯すること、ベッドやソファーのマットレスの角を定期的に掃除するなどを推奨している。

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