ブルームバーグが9日に伝えた調査によると、熾烈化する携帯電話キャリアの電話料金価格競争は、特に米国の2大巨頭であるベライゾン社とAT&T社に損失を与えているという。
各社が第4四半期の売上予測値を発表するなか、ニューヨーク平均では、ベライゾン社が2013年9月以来最大の下げ幅を記録して4%下落の46.94ドルをつけた。AT&T社は、2.6%下落の33ドルをつけ今年3月以降最大の下落率となった。Tモバイル社も4.6%の下落、スプリント社も2.3%下げている。
“弱い”とされていたTモバイル社やスプリント社による、電話本体代や毎月プラン減額などの価格キャンペーンによって競争が激化。割引価格で対抗するライバル社に対し、苦戦を強いられる2大巨頭はそれぞれサービスの質で勝負する。ベライゾン社は強みであるネットワーク、AT&T社は家族向けに大きなデータプランを提供するなどカスタマーサービスに力を入れることで対抗する。
スプリント社は12月第1週に「半額サービス」を開始。毎月の固定電話料金が高いとされるベライゾン社とAT&T社の請求書を半額にするという主旨のサービスだ。このサービスの開始がどれくらい影響しているかはまだ詳細の数字に表われていないものの、経済専門家は「今後、確実に影響があるだろう。競争が激しくなっていくことも必至」と述べている。