ニューヨーカーなら、不在届けや間違って届けられた宅配便に頭を悩ませたことのある人も多いだろう。正確さに欠け、大雑把なことで知られている米国宅配事情だが、それを打開するために「Parcelサービス」という新しい形の宅配サービスが最近人気を集めている。
「マンハッタンに引っ越したばかりの頃は届かない荷物に戸惑うばかりだった」と話すのはParcel社のジェシー・カットランCEO。「週末が訪れるたびに溜まった不在届けを手に郵便局の列に並ぶのに嫌気が差した」という彼は9月29日に自身で設立した新宅配サービス、Parcel社の営業を開始した。
従来の宅配サービスとは違い、Parcel社のサービスを利用する際は宛先を個人の自宅ではなく、ブルックリンにあるParcel社が保持する倉庫にする。倉庫の住所に加えて、利用者一人一人に指定のユーザーネームが与えられるため、その情報も住所欄に記入する。一旦倉庫に送ることで、利用者はParcel社に自宅への宅配時間を指定することができ、間違った場所に届けられたり、不在の時に荷物が届けられたりするのを防げる。一回の宅配につき5ドルと手頃に利用できるのも利点だ。
過去にマサチューセッツでカフェをオープンさせ、会社運営の経験は豊富なカットラン氏。5人の従業員とともに便利なサービスを展開して行きたいと話している。