昨年マンハッタン検察庁でインターンとして勤めていた女性職員が、同庁の高官から性的暴行を受けたとして起こした訴訟について、彼女が調査に非協力的だったため捜査が打ち切られていたことをニュースサイト、ディーエヌエー・インフォが伝えた。
マンハッタン区検察官サイラス・バンス氏によると、昨年3月、彼の部署で働いていた女性インターンが上司である男性職員から性的暴行を受けたと告訴した。しかし女性は自身の名前や相手男性の名前の公表を拒み、性的暴行を受けた検察庁管内での捜査には応じない考えを示した。そのため、別の検察庁で取り調べが行われるようバンス検事は特別申請書を提出した。捜査はブルックリン検察庁で開始されると思われたが、女性が再び事件の詳細を公表する事を拒否したため、事実上捜査は打ち切りになっていた。しかし、バンス検事は過去にも性的暴行容疑で告訴された国際通貨基金の前専務理事、ドミニク・ストラス・カーン氏を不起訴にするなど、性的暴行問題を軽んじるような態度を見せているという。
ジョン・ジェイ刑事司法大学のユジーニー・オダネル教授は「このような性的暴行事件はないがしろにせず、しっかりと調査を行うべきだ」と主張している。