好奇心、リスペクト、チームワーク、勉強。
ニューヨークタイムズ紙で3つ星、ザガットサーベイでは最高得点とニューヨークでもっとも人気が高いレストランに選出された「グラマシータバーン」。1994年の創業以来、常にトップクラスの評価を保っている。
2006年からエグゼクティブシェフ、現在は創業者ダニー・メイヤー氏の共同経営者として辣腕を振るうのがマイケル・アンソニーさん。オハイオ州シンシナティ生まれ、インディアナ大学ではビジネスを専攻。日本語を勉強するために訪れた日本で料理の魅力に開眼、ヘラルドトリビューン紙東京支局員に紹介された六本木のフレンチビストロ「ビストロ・シマ」の島静代さんの下でキャリアをスタートした。島さんの勧めでパリのフェランディー料理学校に留学、卒業後は同地のミシュランの星付き店で修行、当地に戻ってからは「ダニエル」や「ブルーヒル」などの有名レストランを経て、現職に至る。
後進を育てる立場となり、バーとタバーンを合わせて何十人ものスタッフを束ねるアンソニーさんが大切にしているのは「好奇心、リスペクト、チームワーク、勉強」。ビジネスのモットーは「人間第一主義」だという。
青少年を対象にしたエコ栽培プロジェクト「グリーンハウス」を公立高校に創設。恵まれない人たちへの食支援や地元生産者との連携など、コミュニティー活動も続けている。
シェフのとっておき
「チキンスープ」
昨年、出版した『The Gramercy Tavern Cook Book』からのレシピです。
旬の野菜を使うといいですね。
【作り方】
①チキンウィング2パウンドにオリーブオイル(1テーブルスプーン・以下Tbs)をまんべんなくのばし、温めておいた(400度)オーブンに入れ、両面に焼き色がつくまで約1時間ローストする
②オリーブオイル(2Tbs)を熱した鍋に入れニンジン1本、玉ネギ1個、ガーリック3片、セロリ1本、ショウガ1片のみじん切りを入れ柔らかくなるまで6分ほど炒め、①のウイングを加えシェリービネガー(2Tbs)をふりかけ、ビネガーを煮飛ばす
③チキンストック8カップを入れ沸騰させた後、火を弱めゆっくりかき混ぜながら約1時間煮込む
④③の火を止め、スープを漉す
⑤再びスープを中火にかけ、季節の野菜を入れる(野菜によりゆで時間は異なる)。塩、コショウ、レモンジュースを適宜、好みで白だし(1〜2Tbs)を加え仕上げる
⑥ボウルにスープを注ぎ、野菜を盛りつけ、タラゴン(生)をトッピングする。