白人だらけのアカデミー!?

 2月22日に授賞式が行われる「第87回 アカデミー賞」のノミネートが15日に発表されたが、なんと今年は俳優部門のノミネートがオール白人であることが判明し、「人種差別ではないのか」と世間の反感を買っている。
 前哨戦では主演男優賞に『SELMA原題』で主役のキング牧師を熱演したデヴィッド・オイェロウォが登場するだろうと予想されていたが、蓋を空けてみればリストの中には彼の名前はおろか、その他有色人種の名前は一切見当たらなかった。
 同賞への投票を行うのは映画芸術科学アカデミーの会員で、白人が94%、うち77%が男性、86%が50歳以上だという情報もツイッターで流れ、この事象に一般の人々は「金ぴかのオスカー像も今年は白にすればいいんじゃない」などとシラけたようす。
 ちなみに最多9部門にノミネートされたのは、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『Birdman(原題)』で、日本からは長編アニメーション賞に高畑勲監督の『かぐや姫の物語』がノミネート。
 映画といえば人種、思想を超えて、誰もがスクリーンの中でこれでもかというほど自己主張してなんぼの世界。実力が試されるにはもってこいの場でこんなことが起こるなんて、差別や偏見をなくそうとデモなどが活発な昨今において、映画界だけ〝遅れてる〟のでは? な〜んか、見てる方もつまんないですよね。

第81回アカデミー賞のレッドカーペット(ロサンゼルスのコダックシアターにて)CC BY Greg in Hollywood (Greg Hernandez)

●主演女優賞
フェリシティ・ジョーンズ 『The Theory of Everything』
ジュリアン・ムーア 『Still Alice』
ロザムンド・パイク 『Gone Girl』
リース・ウィザースプーン 『Wild』
マリオン・コティヤール 『Two Days, One Night』

●主演男優賞
スティーブ・カレル 『Foxcatcher』
ベネディクト・カンバーバッチ 『The Imitation Game』
エディ・レッドメイン 『The Theory of Everything』
マイケル・キートン 『Birdman』
ブラッドレイ・クーパー 『American Sniper』

●助演女優賞
パトリシア・アークエット 『Boyhood』
キーラ・ナイトレイ 『The Imitation Game』
エマ・ストーン 『Birdman』
メリル・ストリープ 『Into the Woods』
ローラ・ダーン『Wild』

●助演男優賞
ロバート・デュヴァル 『The Judge』
イーサン・ホーク 『Boyhood』
エドワード・ノートン『Birdman』
マーク・ラファロ 『Foxcatcher』
J.K. シモンズ 『Whiplash』

※すべて原題のまま