ニューヨーク州都市交通局(MTA)が新しい地下鉄内エチケットのキャンペーンを開始した。
新しいエチケット広告は、主に3種類。既にいくつかの線で見ることができる。3つとも、昨今の地下鉄内エチケットに関する議論にMTAが応えたかたちだ。
まずは「スプレディング」。足を大きく広げるなど、場所をとる行為に関しては検証動画が公開されるなど話題となっていた。両足を大きく広げるのは、特に男性がする行為であることから「マンスプレディング」と呼ばれていたが、両足に限らずスペースを必要以上にとることが問題の本質であると議論が起きた。また食べ物やカバンを置く、買物袋が邪魔になるなど、これらは男性だけでなく女性によっても行われる行為であり、“男”とつけるのは性差別であるとの議論も過熱していた。MTAは、すでに「足を広げないで」の広告を打っているが、このほど女性がカバンをひざの上に置き、買物袋も足元におさめる良い例としての広告も展開している。
また車内で爪を切る人や髪の毛をとかす人物を描き、「ここは電車の車両です。化粧室ではありません」という広告と、電車のポールをダンスに使い、他の乗客との接触事故も起きて問題になっていた件には「ポールは安全を守るために設置されています。ショータイム用ではありません」という広告を出し、ニューヨークで起こるさまざまな事象に対応する必要に迫られている。