マンハッタン区で近年、初めてマイホームを持つ人をターゲットとした、手の届く価格のコンドミニアムが次々と建設されているという。手の届く価格のコンドミニアムとして建設されたへルズキッチンの物件の価格は、110万ドル(1BR)〜325万ドル(3BR)、ミッドタウンイーストの物件は79万5000ドル〜となっている。
査定事務所のミラー・サミュエル氏は、「“手の届く”という言葉の意味が湾曲して使われている。これら物件の価格は、ほとんどの人にとって購入可能なものではない」と批判する。だが、2014年第4四半期の高級コンドミニアムの平均価格は前年同時期より19.3%増の700万ドルだったといい、これらの超高級物件と比較するとかなり手頃な価格となっていることは確かだと米紙デイリーニュースは伝えている。
これまで開発業者は、高い土地代と建設費を考慮すると、安価な物件の建設は採算が合わないと主張してきた。一方で、現在建設中のこのような物件の多くは古いビルを改装したものであり、各部屋の広さも狭いため、開発業者は十分な利益が見込めるという。
米連邦住宅抵当公庫ファニー・メイが今年から、わずか3%の頭金で組めるローンを開始することも、初めてマイホームを持つ人の不動産購入に拍車をかけると予測されている。