ハイテク企業における男女比を縮めるべく、ニューヨーク市立大学が優秀な理系女子学生を育成する新プログラムを5日開始した。
7月にシリコンバレー銀行が発表した報告書によると、急成長中のハイテク企業はニューヨークで働く人の12.6%を占める30万人に及ぶ人材を採用しているのにも関わらず、女性が管理職に就いているハイテク企業は全体の38%に留まっていることが分かった。
これを受け、ニューヨーク市立大学のリンジー・シーゲル氏は技術部門で活躍する女性の育成を掲げる「女性実業家プログラム」の導入を決めた。この新制度のもと選ばれた7人の女性には技術家やビジネス専門家から商品の発案、宣伝、発売など起業に向けての教育が行われ、4月に行われる最終プレゼンでの優勝者には3万ドルの賞金が送られるという。
既に発案済みのプロジェクトの中にはハイチでの岩塩事業やアスリートによくみられる前十字靭帯損傷を防ぐ膝あて開発事業などがある。「選ばれた7人はそれぞれ独特の考え方を持っている優秀な人材」とプロジェクト関係者のトッド・ショーフィールド氏は語っており、「こういうプログラムを通して女性起業家が認めてもらえる社会にしていければ」と期待感を示した。