スマートフォンで自分の写真を撮る行為(セルフィー)をする場合に、カメラを自撮り棒(セルフィースティック)に装着して撮影をすることが流行しているが、ニューヨーク市内の各美術館では、スティックを持ち込む入館者の増加を受け、館内での使用を禁止する動きが広がりつつある。
入館者が撮影した写真や感想はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて広がるため、美術館やギャラリーでは通常歓迎すべきこととして黙認してきたが、スティックの使用に関しては、展示品や他の入場者の安全上禁止せざるを得ない状況だと理由を説明している。
ブルックリン美術館では、スティックだけではなくセルフィー自体を禁止しているが、フラッシュを使用しなければ、通常の写真撮影は許可している。グッゲンハイム美術館では写真撮影自体を禁止しており、MoMAでは写真撮影用の携帯器具は許可しているが、カメラを延長する器具は禁止、クーパーヒューイット美術館では三脚やスティックを持ち込むことができないが、フラッシュを使った撮影は許可している。
一方で、メトロポリタン美術館は措置を取っていないが、「禁止を考慮中」としている。なお、同美術館ではフラッシュを使わなければ写真撮影はできるがスティックは入口で預けるよう求める措置を取っている。