NY市民の安全を重視 市長、来年度予算案発表 

 ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は9日、総額777億ドルにのぼる2016年会計度の暫定予算案を発表した。来年度の予算案は、市民の安全を重視した内容となっている。主なものは次の通り。
 ①市消防局(FDNY)には45台の新しい消防車の購入費用として1130万ドル、また緊急時の対応時間短縮を目指し、149人の救急医療班(EMS)通信指令係の採用に670万ドル。市では昨年、史上最多となる1300万件の緊急電話に対応しており、救急車が要請を受けてから現場に到着するまでの所要時間が3秒増えていた。市は、現在の平均所要時間である6分50秒を6分30分へと短縮することを目指している。
 ②市警察(NYPD)には、5年以上使用された防弾チョッキを新調するために1130万ドルが来年度に、420万ドルが再来年度に割り当てられる。これに加え、警官候補生を600人に増員するため、1000万ドル。
 ③市法務局には、警官に対する根拠のない訴訟を阻止するために320万ドル
 ④市矯正局には、ライカーズ島刑務所での看守による受刑囚への暴力の阻止、未成年受刑囚の増加に伴う職員の増員、看守の身元調査にかける費用として約4000万ドル
 ⑤教育局には就学前教育(プレK)に3億4000万ドル、放課後プログラムに1億9000ドルが割り当てられる。