【日時】開催中〜2月28日(土)
月・水〜金、午前11時〜午後5時/土日、午後12時〜5時 ※火曜休館
【場所】RESOBOX gallery: 41-26 27th St, Long Island City
【料金】無料
【Web】www.resobox.com
“あみぐるみ”を知っているだろうか? これは、毛糸などを使用して作られる人形のことで、編んで包む(編み包み)が語源だ。日本には、日本あみぐるみ協会なるものもあり、子どもから大人まで、趣味人(しゅみーと)からプロの作家まで世界中にあみぐるみをする人々がいるという。
クイーンズボロ駅すぐにあるレゾボックス・ギャラリーでは、日本、米国、スペイン、イギリス、シンガポールなど世界32カ国の140人の作り手から、あみぐるみを集め展示、販売している。その数は、4000個にもおよぶ。
まず中に入ると、作品の数の多さに圧巻。そして、色も形もざまざまな物が混じり合って展示されていることで、ワクワク楽しい気分にさせてくれる。大人も思わずニッコリしてしまい、おもちゃ箱をひっくり返したような感じとは、まさにこのこと。
「国ごとの個性が自然と出てくる」というのは、オーナーの池澤さん。そう言われて見てみると、温かい国の作家はカラフルな色使いが得意で、アジア圏の人は日本のアニメ人気の影響なのか、日本のアニメやキャラクターから着想を得て作られたのかと感じさせるようなものもあった。また、日本人は細かいパーツを付けるのが好きで、携帯ストラップとして使用できるようにチャームを付けるなど心遣いがあり、「さすが日本人」と思わされる。そして、海産物のキャラクターも多く“巨大なタコ”やイカ、足のなが〜いクラゲや子どもが大好きなクジラなどもある。
一つひとつのあみぐるみにはタグがついており、誰が制作したのか一目で分かるようになっているので、自分が気に入ったアーティストに直接コンタクトを取ることも可能だ。ニューヨークのギャラリーで作品に出会い、SNSで世界中にいるアーティストとつながることができるのも、このアート展の楽しみ方の一つ。
同ギャラリーは、日本のアーティストのアート作品や食など、さまざまな日本にまつわるものを紹介して見せるだけではなく、まずはこの場所や人に興味を持ってもらい、そこからじっくり物やアーティストの良さを伝えていくことを方針としている。近隣のホテルで働いている人、そのホテルを利用している出張者や旅行者なども口コミで同所を訪れアート観賞やスタッフとのコミュニケーションを楽しんでおり、地元に根付いた親しみやすいアートギャラリーだ。
うどんや寿司の食事、抹茶や小豆のラテやスムージーなどのドリンクもあるので、お気に入りの作品を探しながら休憩するのもおすすめ。また、今月末からは日本酒の提供も開始する予定なので、バーとしても利用したい。今年の米国一の観光地として話題のクイーンズにあるギャラリーで、さまざまな出会いを楽しんでみては。