物価が安く暮らしやすいイメージのあるクイーンズ区だが、賃貸物件の家賃がこのほどブルックリン区を超えたという。
ロングアイランドシティやアストリアなど同区北西部の人気エリアの家賃が上昇しており、今年1月の同区の家賃の中央値は、昨年同時期比30.7%増の2905ドルだった。一方、ブルックリン区の同月の家賃の中央値は、昨年同時期比2.5%増の2901ドルで、クイーンズ区を4ドル上回った。
大手不動産業者ダグラス・エリマンズの賃貸部部長ルシアン・セリフォビック氏によると、これまではブルックリン区に人気が集中していたが、クイーンズ区でも多くの開発計画が進められ、生活環境が整った上、海や川に面した物件が多数できたため、人気が高まりだしたという。また、ブルックリン区はマンハッタン区のダウンタウンに近いが、クイーンズ区はミッドタウンに近いところも魅力の1つだという。
今年1月に同区で賃貸された物件の42%が、新しく開発された地域の新築物件だったという。家賃の値上がりはマンハッタン区でもみられ、今年1月の同区の家賃の中央値は昨年同時期比5.9%増の3299ドルだった。3区すべてで、部屋数の少ないアパートの家賃がもっとも著しく高騰しているという。