ブロンクス区に今夏、一部のスタジオルームの家賃が550ドルという新しい低所得者向けアパートがオープンする。入居者はくじ引きで決定されるため、応募者が殺到するものと予想されている。
アパートの名称はボストンロード・レジデンスといい、154戸のスタジオルームのうち60戸は、年収1万8000ドル〜3万5280ドルの市民を対象に家賃550ドルで貸し出される。またこの60戸に関しては、55歳以上の人や地元住民、さらに復員軍人に優先権が与えられる。残りの94戸はホームレスの人々のための住居で、中でもメディケイド受給者を対象としている。
このプロジェクトを進めているのは非営利団体コモングラウンドで、同市のメディケイド改革チームの援助を受け総予算4700万ドルで建設されている同アパートは、フィットネスルームやコンピューター室なども備えている。同団体では、今回60戸のスタジオに応募がおよそ1000件はあるのではないかと予想している。
コモングラウンドはニューヨーク市内にこうした低所得者向け住宅を建設することで、長引くホームレス問題や増大する医療費を解決しようと活動しており、同団体のジェフ・ショイヤー氏は「同アパートの完成でメンテナンスや警備職などの雇用も生まれ、さらに地域に貢献できる」と話している。