伝統ある「ニューヨーク探検家クラブ」が、ヒマラヤの麓ブータンで長く語られている雪男の伝説を解明しようと、同国王子の依頼で最新科学を駆使した探索の準備を進めている。
同クラブのアラン・ニコラス会長と会員らは昨年来、ブータンの関係者と話し合いを重ね、「イエティ」と呼ばれる雪男の正体を捉えるべく同国内の遠隔の地に動作感知装置付カメラの設置と無人飛行機を飛ばす計画を立てている。
この計画は2014年1月に、同国のジゲル・ウゲン・ワンチャック皇太子がニコラス会長と王宮で接見した際、同国に支部を作り遠隔地域の探検を行うことについて話し合いを持ったことから始まった。
皇太子は帰り際、06年に国王を退位した父親が、数々の目撃談があることから雪男の存在を信じていたこと、さらに存在を突き止めようと探索に出たがどれも失敗に終わったことをニコラス会長に話し、同クラブに協力を要請した。
過去2世紀の間、同国では「雪男を見かけた」との多くの目撃談があるが、現在これらはチベットブルーグマやマウンテンゴリラであるとする説が有力になっている。
同クラブは今秋にはカメラの設置を完了させ、同地に生息するその生き物の映像をカメラが捉えることを期待しており、ニコラス会長は「もし新種の哺乳類であればその正体を解明したい」と意気込みを話している。