学業不振校対策にNYPD参入? 学業不振校対策にNYPD参入? 

 ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は19日、市内でもっとも学業不振とされる公立校94校に対する改革策として、同市警察(NYPD)が開発し実施する、戦略的管理システム「コンプスタット(CompStat)」を取り入れた改革チームを結成したと発表した。
 同市広報官のワイリー・ノーベル氏によれば、改革チームでは各学校で何人の生徒が及第点を取っているか、さらに出席数や卒業数といった統計資料を活用し対策を立て、さらにNYPDの各分署で行われているように、各学校でチーム代表者と校長らの会議を定期的に行うという。
 デ・ブラシオ市長は同日この改革計画に1億5000万ドルを投じることを明らかにし、「NYPDの各分署の指揮官らが求められているものと同様の厳しい基準を採用し改革を進める」と説明した。さらに、同システムのもと、各学校で授業時間の増加や教職員の見直しを行い、3年で成果の出ない学校は閉鎖するとしている。
 この日、改革チームのリーダーに選ばれた高校部教育長のエイミー・ホロビッツ氏は、NYPD本部で行われたコンプスタット会議に出席しシステムを実地に学ぶ先陣を切った。
 NYPDのコンプスタット会議では、犯罪率が上昇すれば幹部らが該当分署の指揮官らに厳しい尋問を行うと共に、犯罪発生カ所や傾向などを分析し、素早く対策を立てている。