刑事が運転手に罵声 動画投稿され転属処分

 ニューヨーク市警察(NYPD)の本部長ビル・ブラットン氏は3月31日、配車アプリを使ったカーサービスウーバー(Uber)の運転手を罵る横暴な態度を動画投稿サイト、ユーチューブ(YouTube)に投稿された刑事から銃を取りあげ、別の部署への移動を命じたと発表した。
 NYPDのテロ特別捜査班に所属していたパトリック・チェリー刑事は3月30日午後2時前ごろにウエストビレッジで、ウインカーを使わずに覆面パトカーを路肩に止めようとしていた際、横に回って来たウーバーの運転手にウインカーを使うよう身振りでたしなめられた。気分を害した同警官は、運転手に車を停止するよう命じ、「どこから来たのかは知らないが、そんなことはここでは通用しない。一体、何年ここに住んでいるんだ?」と罵り、「お前に手錠をはめて逮捕したり呼出状を発行しないのは、俺は多忙でお前には逮捕する価値がないからだ」と吐き捨てたという。
 事件発生の当時後部座席に座っていた乗客のサンジェイ・セスさんは一部始終を録画し、3分30秒の動画を同日、ユーチューブに投稿した。また、セスさんは翌日の31日、市民苦情審査会(CCRB)で刑事の態度について証言した。内部捜査課およびCCRBは、現在捜査を進めている。