エンジニアリング会社を経営するクイーンズ区在住の男性がこのほど、移民としてビジネスで成功できたのは同区図書館のおかげだとして5万ドルの寄付をした。
フサム・アーマッドさん(58)は、ニューヨーク市立大学の大学院生時代、またエンジニアとして起業した当時に、図書館で勉強したり様々な情報を得たことがその後の成功につながったと話しており、5万ドルで基金を設立し、より多くの子どもたちが理系の教科に興味を持つよう役立ててほしいと米デイリー・ニュースに対し答えている。
インド生まれのアーマッドさんは、パキスタンとバングラデシュで暮らした後1984年に米国へ移住した。エンジニアの修士号を取得し、ニューヨーク市運輸局で働いた後91年に独立し、HAKSエンジニアリング社を設立。今や600人の従業員を抱える同社は公共の交通機関や建物のデザインおよび建設のマネジメント全般を行っている。
アーマッドさんはエンジニアや建築技師が大幅に不足している現状に危機感を抱いており、寄付と同時にさっそく同区ジャマイカの中央図書館で先週、「エンジニアリングフェア」を企画した。フェアは同社のエンジニアグループが協力し、小学生を対象に実験コーナーなどを設けることで、STEM教育(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、数学)の推進を手助けする計画だ。