ニューヨークにまつわる昨今の関心事は「猫も杓子もブルックリン」と言わんばかり。エッジの効いたDIYシーン、「ブルックリン」は、マンハッタンに収まりきらない新しいエネルギーの集合体だからこそ魅力的。いち早くブルックリンカルチャーを牽引したLマガジンやブルックリン・マガジンを発行するノースサイド・メディア主催者であり、フィルムメーカーでもあるダニエル・ステッドマン氏にブルックリンへの想いを聞いてみました。「私がニューヨークに来たのは12年前のこと。当時面白いもの、興味深いものや人は皆ニューヨークにやって来て、強力な引力によって吸い寄せられるようでした。今はブルックリンがその引力の中心となり、ブルックリンに住む人はブルックリンで遊び、ブルックリンで働き、離れることはありません」。ウィリアムズバーグ周辺には大型コンドミニアムが急速に建ち並び、マンハッタン的な商業要素がどんどん強くなることに関して聞くと、「ウィリアムズバーグやダンボは当時とはまったく変わりました。ベッドスタイ、クラウンハイツ、ブシュウィックは今まさに大きく変化している最中です。この街やライフスタイルが変わってきたのは、住む人々が成長しているから。ブルックリンはとてつもなく大きいし、そのものをまったく変えてしまうとは思いませんよ。まだまだ手のつけられていないエリアがたくさんありますからね」。
今年で7年目を迎え、さらなる盛り上がりが期待されるノースサイド・フェスティバルは6月8~14日に開催される予定。ブルックリンのノースサイド(北側)、ウィリアムズバーグ、グリーンポイントから発信される都市型フェスとして、音楽、映画、アート、起業をテーマにしたイベントが各所で展開。ノースサイド・メディアが主宰するもので、特にそのバンドと映画作品のセレクトにも定評があります。街じゅうが活気付くこのイベントは、ブルックリンのSXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)と称されるほど。1週間にわたり、400バンド、150のトークショー、50本の映画が発表され、大きな盛り上がりを見せます。今年はランダルズ・アイランドで行われる大型野外フェス、ガバナーズボールが終わった翌日からスタートするという、お祭り三昧なスケジュール。音楽ファンや関係者からは嬉しい悲鳴が聞こえてきそう!
www.northsidefestival.com
フリー・ジャーナリスト
Aya Komboo
www.ayakomboo.com
日本では数々の出版社で経験を積み、フリーランスへ転身。2006年よりロサンゼルスへ渡米し、現在はニューヨークを拠点にファッション/カルチャー誌などで活躍している。
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