あなたはどう考える? お子様入店 禁止問題

 先日カナダのノバ・スコシアにあるロブスターレストラン、ザ・ロブスター・パウンド・アンド・ムーアが発した〝子ども入店禁止令〟が現代の子育て問題を改めて浮き彫りにし、米国でも広く報じられた。〝高級店と子ども〟という問題は国を問わず度々取り沙汰されており、昨年にはシカゴの三ツ星レストラン、アリネアでも、シェフが8カ月の乳児が店内で泣き出したことを咎める内容をツイッターに投稿し、大きな波紋を呼んでいる。
 近年星付きレストランが多数集まるニューヨークでも論議は常にされており、子どもを持つ、持たないに関わらず皆が一度考える必要がありそうだ。
 今回ザ・ロブスター・パウンド・アンド・ムーアは、「同店は落ち着いた雰囲気を保っており、大人が落ち着いて食事を楽しめるレストランを目指している」とし、「熟考した結果、騒がしい子どもの入店を拒否することを決めた」と発表した。しかし、この子ども入店禁止令を受けて「入店できる客を制限するのはひどい」などと客から猛抗議があったため、後日レストラン側が前言を撤回し、「すべての人の入店を歓迎する」と話し、今まで通り子どもの入店を許可することを決めた。
 さて、ここまで読んで「入店禁止だなんてひどい」「子どもを持ったことがないからそんなことが言えるんだ」という否定派、または「レストランの判断なのだから仕方ない」「落ち着いたディナーを楽しみたいので賛成だ」という賛成派に分かれたのでは? 無数のレストランが存在し、外食する人も多いニューヨークで、一度はレストランなどで騒ぐ子どもを見かけて「少し静かにしてくれれば…」などと思った経験があるだろう。子どもは元気なものと思う反面、これが高級店でゆったりと食事を楽しんでいる状況ならば怒りたくなる気持ちも分かる。親のしつけの問題? 自分の器が小さいの?など様々な思考が頭の中を巡るが、この手の問題に関して個人の意見に正解も不正解もないということに薄々気付いてしまえばもう言葉が出て来ない…。
 すべての客に気持ちよく食事を楽しんでもらいたいが故の入店禁止令が裏目に出たようだが、賛成派の客と反対派の客の間で板挟みになるレストランに少し同情してしまう。

参考: downloaded.aol.com/article/2015/04/20/restaurant-apologizes-for-banning-small-screaming-children/21174097/