パーク・スロープの劇場をアパートに 物議を醸した建物がリノベーションへ

 ニューヨーク市の建物管理局は4月21日、ブルックリン区に古くからある映画館がアパートに建て替えられることが決定したと発表した。
 エーエム・ニューヨークによると、建て替えが決まったのは9つのスクリーンを備える映画館、パビリオン・シアター。知名度はあったものの、管理が行き届いておらず老朽化が進み、汚れが目立つにつれて周りの住民から苦情が寄せられていた。上映される映画も低評価のものが多く、2009、10年、12年には南京虫騒動が起きるなど、最近は問題が頻繁に起きていた。
 これを受けて同映画館の建て替えが決まり、現在のところ、6階建てのアパートに様変わりするとされている。建物自体は24部屋のアパートになるが、建物を購入したヒッドロック不動産会社のイーサン・ジェト氏は「リノベーションはするが、今の名残を残し、アパート内にも小規模の映画館を作り、個人で活動している映画監督やアーティストによる作品を上映する予定だ」と話した。同氏は「まだ建設計画は何も確立されていないため、今後どうなるか分からない」としながらも、できるだけ早く市の名所管理局に建て替え工事の申請を行い、冬までにはリノベーションを開始させたいとしている。