セレブの豪邸と水不足—。一見何の関係も無いようなこの2つが今、米国で問題視されている。
ハリウッドセレブの豪邸が多くあることで知られているカリフォルニア州はおよそ4年前から、その雪解け水が貴重な水資源となるシエラネバダ山脈の積雪がほとんど無いことから水不足に陥っており、今年4月には「25%の節水命令」が発動されるほど深刻な状態にあるという。ところが、同地に居住を構えるセレブたちにとっては、この非常事態よりも〝自宅の庭のメンテナンス〟が重要なようだ。
ニューヨーク・ポストなどによると、航空写真によってこのほど露呈されたのが、ソーシャライト・女優などの肩書きを持つセレブの代表、キム・カーダシアン邸の水のムダ使い。夫でラッパーのカニエ・ウェストと共に暮らす邸宅の庭の芝生は青々と茂り、近くを通ると草の匂いが嗅ぎ取れるほど〝立派に〟成長しているもよう。また、歌手で女優のジェニファー・ロペス邸もメンテナンスの行き届いた庭が〝手厚く〟管理されているのだとか。
今回の節水命令は、雨期を迎えるまでは住民や公園、農地、ゴルフコースに至るまで州内すべての水利用をカバーする命令のはずだが、どうやらセレブの豪邸は対象外といったところか。一般市民がシャワー、歯磨き、トイレ、洗濯時にコツコツ節水をしている傍ら、水道の蛇口を開けっ放しにして芝生に水やりとは何ともやるせない気分になる。
中には庭の植物を乾燥に強い植物に置き換えるセレブもいるというが、果たして雨期を迎えるころまでに水不足は改善されるのだろうか。セレブの影響力を駆使して、ぜひとも〝節水〟という流行を生みだして欲しいものだ。