地下鉄線路の銅線盗難 朝のラッシュ時に遅延

 クイーンズ区で地下鉄の線路にある銅線が盗まれ、27日朝のラッシュ時間帯の地下鉄運行に大きな遅延を招いたと、各メディアが伝えた。
 26日午後11時20分ごろ、地下鉄A線がハワード・ビーチ駅を通過した付近で突然電力を失い停止し、約150人の地下鉄利用者が立ち往生したという。
 調査の結果、ハワード・ビーチに近い12カ所以上の地下鉄A線の線路から、合計約500フィートの銅線が盗まれていたことが分かった。また、信号設備や線路も破損していたという。停止した車両は、ロッカウェー・パークヤードに運び込まれ、AおよびC路線全体に影響し、遅れが出た。
 ニューヨーク市の都市交通局(MTA)はシャトルバスを運行し、この事態に対応した。翌日午前10時30分ごろには地下鉄の運行を開始した。さらなる修理のため、同日午後10時〜28日午前4時までの間、ブロード・チャンネル駅の南で運行が休止された。朝のラッシュ時には通常約10万人が両路線を利用するが、ロッカウェーからマンハッタン区へは、毎朝約3700人が利用するという。
 銅線の盗難は頻繁に起きており、MTAはこれを防ぐため、赤外線監視カメラを購入した。今後、さらに台数を増加することを検討中だという。
 MTA広報担当のケビン・オーティス氏は、「銅線の盗難は全国の鉄道で一般的に起きている問題だが、今回のように深刻な運行の妨害となったのは遺憾である」と述べた。