カイロプラクティックの治療でよくみられる症状のひとつは椎間板の問題です。椎間板ヘルニアになっていたり、椎間板がすり減ったことで症状を引き起こします。
椎間板は背骨の骨と骨の間にある小さな軟骨のパッドで、柔らかなゼリー状の中心部を繊維質の細胞が層を成して囲んでいます。椎間板の一つ一つが背骨のつなぎ役、さらに衝撃を吸収するクッションの役割として機能しています。健康な時なら、椎間板のおかげで問題なく背骨を前後左右に曲げることができていることに気が付かないかもしれません。
椎間板への血流はとても少なく、養分の運搬と老廃物の排出はもっぱら関節液の循環に頼っています。背骨の関節のどこかで正常な動きや位置を保てなくなり、このポンプ作用に障害が出ると椎間板の健康状態が悪くなります。元気な椎間板は濡れたスポンジのように柔軟性があり、乾いたスポンジは固くて簡単にひび割れてしまいます。椎間板のトラブルも同じようにして始まるのです。椎間板の問題を若いうちに放って置くと、椎間板がさらに老化します。歳を取り背が縮まるのはなぜかというと、椎間板の中の液体の量が減っていくからです。私達は23個の椎間板があり、もし3ミリずつ縮むと身長は7センチも低くなってしまいます。それだけ椎間板の役割は重要なものなのです。
椎間板はそれぞれがその上下にある脊椎にくっついており、椎間板は膨張したり脱出したり、さらには破裂したりすることがあります。このように椎間板が不健康になると非常に痛みが強く、脊髄や神経根を圧迫し、機能に障害が出ます。もちろん、一度の強い衝撃(スポーツや事故による)で椎間板を傷めることもありますが、日常生活の中で気が付かない間に自分自身がしている悪い体の動きや使い方によって、それを繰り返していることで椎間板を傷つけていることも多々あります。
カイロプラクティックでは、背骨の関節の動きと位置を正常に戻す治療をします。椎間板の腫れが引くと同時に、背骨の機能が回復すると炎症も治まり、周りの軟組織がゆっくりと回復し始めるのです。
椎間板の問題としては椎間板の裂傷、膨隆(膨隆型)、突出(穿破脱出型)、脱出(遊離脱出型)、乾燥などの種類があります。一般的には椎間板損傷、準ヘルニア、ヘルニアと呼ばれています。椎間板が裂けたり、膨張したり、突出したり、老化することです。このような詳細はMRI画像診断によって確認されます。
椎間板損傷によくある症状としては、患部の強い痛み、咳やくしゃみ、排便時のいきみによる痛みや症状の悪化、肩、腕、手の痛みやしびれ、お尻からももや足の痛みやしびれなどが伴う場合もあります。
Dr. 石谷三佳
石谷カイロプラクティッククリニック院長。パーマーカイロプラクティック大学院卒後、ハーバード大学医学部専門課程終了。米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員も務め、2008年には「Chiropractor of the Year」を受賞。寄稿著者に“Neck Pain…
You Don’t Want It, You Don’t Need It”がある。
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