マンハッタン区ノーホーで1日、トランスジェンダーの女性が地下鉄駅の線路に突き落とされた事件で、ニューヨーク市警察(NYPD)はこれを憎悪犯罪(ヘイトクライム)として捜査を進めると3日に発表し、各メディアが伝えている。
1日午前9時ごろ、6番線のブリーカーストリート駅のプラットホームで電車を待っていたトランスジェンダーの女性(28)に男が近づき「何を見ているのか」などと言いがかりをつけたという。
監視カメラが捉えた映像によると、男はごみ箱の中からペットボトルを掴み、それを女性に投げつけた後に突進し線路に突き落とした。その後、B、D、F、M線ホームの方向へ逃走したもよう。
NYPDの憎悪犯罪対策本部が事件の捜査にあたり、男の行方を追っている。女性はベルビュー病院に搬送され手当てを受け、既に退院している。男の身元などは分かっていない。
昨年10月にはブルックリン区ブッシュウィックで3人のトランスジェンダーの女性に向け発砲した男が、ヘイトクライムによる殺人未遂罪で有罪判決を受けている。
また同月、4人の男にガラスを投げつけられたトランスジェンダーの女性が、脳に損傷を負う事件も起きている。